PR誌『みすず』に連載中から愛読していた宮田昇さんの文章が『図書館に通う』という本にまとまった。「当世『公立無料貸本屋』事情」というサブタイトルがついている。 著者は私のちょうど十歳上。戦後まもなく就職した早川書房からタ… 続きを読む
津野海太郎さんによる記事一覧
揺れる東京でダーントンのグーグル批判を読む
2011年4月18日posted by 津野海太郎
グーグル社が、過去の本も現在の本もひっくるめて、人類がつくりだしたすべての本を網羅的に電子化し、かれらの全文検索サービスの対象にするという「グーグル・ブックス」計画をスタートさせたのが 2005年。これに対してアメリカの… 続きを読む
5 本の電子化はいつはじまったか?
2010年11月26日posted by 津野海太郎
ここでもういちど「書物史」運動について――。 この運動の起りは一九三〇年代のフランスで開始されたアナール学派の歴史学にあったようです。マルクス主義史学をふくむ従来の歴史学が戦争や政治などの大きな事件を重視したのに対して、… 続きを読む
4 若者が本を読まなくなった
2010年10月30日posted by 津野海太郎
それでも、いざそう考えてふり返って見ると、森、アドルノ、藤田といった人たちの批判もふくめて、急激な成長がみずからの終りを準備し、この黄金時代はいずれ崩れるしかないんじゃないかという予感が、一九五〇年前後から、けっこう多く… 続きを読む
3「読者ににじり寄る」ことと「自分を大切に思う」こと
2010年9月9日posted by 津野海太郎
しかし残念ながら話はそこでは終わりません。つまり、われわれの「本の黄金時代」はたんにピカピカ光り輝いていただけでなかった。じつはその背後に、暗い、ちょっと情けないみたいな一面をも併せもっていたということです。 印刷は「同… 続きを読む