連載「往復書簡:創作と批評と編集のあいだで」

小説家の藤谷治氏と本誌編集発行人の仲俣暁生が、出版や文学の現状と未来について往復書簡のかたちで語り合う連載企画です。

「世界に向けた言葉」

2023年6月12日
posted by 藤谷 治

最終信(藤谷治から仲俣暁生へ) 仲俣暁生様 仲俣さんの手紙を受け取って、僕はこの三十通以上ある往復書簡のところどころを拾い読みしてみました。 この数年間に私たちに起こった最大の「事件」は、いうまでもなく我々自身の老いです… 続きを読む

暗闇のなかの小さな希望

2023年6月2日
posted by 仲俣暁生

第38信(仲俣暁生から藤谷治へ) 藤谷治様 5月の連休中に思い立ってTwitterをやめました。Facebookはずいぶん前にやめていて、いまはそれらに費やしていた時間を、書き下ろしの本の執筆と読書に宛てています。先日、… 続きを読む

棺を蓋うて事定まる

2023年4月10日
posted by 藤谷 治

第37信(藤谷治から仲俣暁生へ) 仲俣暁生様 二人の偉大な日本人芸術家が、ともに三月のうちに亡くなったというのは、僕にとっても思うところの多い出来事でした。三日に大江健三郎氏が亡くなったと報道され、その死と業績について思… 続きを読む

魂のことをする

2023年4月6日
posted by 仲俣暁生

第36信(仲俣暁生から藤谷治へ) 藤谷治様 大江健三郎さんが亡くなりました。その死に自分でも驚くほど静かな衝撃を受けています。 生前はろくに読まなかった作家をその没後にようやく読み始めるのは、あまり行儀のよいことではない… 続きを読む

小説の”古層”へ

2022年11月28日
posted by 藤谷 治

第35信(藤谷治から仲俣暁生へ) 仲俣暁生様 10月半ばの僕のフェイスブックの記事に、仲俣さんが恐らくは何の気なしに「時代小説なんてどうですか」と書いた、その一言に自分でも驚くほど触発されて、今の僕は平将門についてあれこ… 続きを読む