「マガジン航」およびスタイル株式会社は、文芸エージェントの大原ケイさん(Lingual Literary Agency)と共同で、会員制による月額固定の版権輸出に関する総合的なコンサルティング・サービスとして、「その本の版権、海外でも売りませんか?」を今月より開始いたします。
ニューヨークに拠点をもつ文芸エージェントの大原ケイさんは、電子書籍ビジネスの動向や、日本と海外の出版文化の違いについて、さらには日本の文芸作品の海外展開が抱える諸問題について、多くの記事を「マガジン航」に執筆していただいている本誌の常連寄稿者です。
今回あらたに開始する「その本の版権、海外でも売りませんか?」は、大原さんがこれまでの出版エージェントとしての豊富な知見をもとに、海外版権ビジネスに関するコンサルティング・サービスを本誌の読者に対してウェブと面談を介して行うものです。出版社だけでなく、海外への版権輸出に関心のあるすべての事業者は、ぜひこのサービスをご利用ください。
なお、本サービスは「マガジン航」が2015年4月に発行元をスタイル株式会社へと移した後、はじめて手がける商用サービスとなります。2009年に創刊した本誌は、おかげさまで無事に創刊6年を迎えることができました。この間、電子書籍ビジネスの本格的な離陸や、スマートフォンやタブレットといった新しい電子デバイスの普及もあって、本と出版の世界ではさまざまな変化がありました。
しかし「出版不況」と呼ばれる状況は改善されず、取次や書店を介した出版流通の疲弊や、長期的トレンドとしての少子高齢化、そして電子書籍ビジネスでのプラットフォームの寡占や国際化といった流れのなかで、日本の出版界は先行きを見失いつつあります。
さいわいなことに、本誌には約100人におよぶ専門的な知見をもつ寄稿者と、本と出版の未来に共通の関心をもつ良好な読者コミュニティが存在します。「マガジン航」は今後とも、本と出版の世界で起きている変化を正確に伝え、論評・解説を加えてまいりますが、現在起きているメディア環境の大きな変化に対応するためのサービスも積極的に提供していきたいと考えています。
このたび大原ケイさんと開始する「その本の版権、海外でも売りませんか?」は、本誌寄稿者をはじめとする専門家の知見やノウハウを、本誌の読者コミュニティに会員制サービスとして提供する試みの第一弾です。今後もあらたなメニューを追加していく予定です。どうぞご期待ください。
※本サービスの概要については、下記サイトをご参照ください。
/ohara-kay/
執筆者紹介
- 2009年10月に、株式会社ボイジャーを発行元として創刊。2015年からはアカデミック・リソース・ガイド株式会社からも発行支援をいただきあらたなスタートを切りました。2018年11月より下北沢オープンソースCafe内に「編集部」を開設。ウェブやモバイル、電子書籍等の普及を背景にメディア環境が激変するなか、本と人と社会の関係をめぐる良質な議論の場となることを目指します。
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