アップルが新たに発表したタブレットマシンiPadには、iBooksという電子書籍のアプリケーションが載るようです。アップルの参戦で、電子書籍の話題はいっそう盛り上がっていますが、気になるのは電子書籍の読書にかかわるプライバシーの問題です。
昨年に公開した「プライバシーに関する電子書籍バイヤーズガイド」という記事で、電子フロンティア財団のエド・ベイリーは「主要な電子書籍リーダーのメーカー」のうち、電子書籍の利用者に対し、「どんなデータが収集されるのか、またその理由についてはっきりとした言葉で消費者に説明しているところは皆無」であることに、警鐘を鳴らしています。
先頃、この記事で紹介されている各社のプライバシー・ポリシー一覧(アップルのiBooksについては未掲載)が更新されていたので、「電子書籍のプライバシーポリシー一覧」という新たな記事として「読み物」コーナーに追加しました。電子書籍の購入を検討している方は、この一覧表をじっくりとお読みになってみてはいかがでしょう。
執筆者紹介
- フリー編集者、文筆家。「シティロード」「ワイアード日本版(1994年創刊の第一期)」「季刊・本とコンピュータ」などの編集部を経て、2009年にボイジャーと「本と出版の未来」を取材し報告するウェブ雑誌「マガジン航」を創刊。2015年より編集発行人となる。著書『再起動せよと雑誌はいう』(京阪神エルマガジン社)、共編著『ブックビジネス2.0』(実業之日本社)、『編集進化論』(フィルムアート社)ほか。
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