明日から東京国際ブックフェア

2011年7月6日
posted by マガジン航

7月7日(木)から東京ビッグサイトで行われる東京国際ブックフェア国際電子出版EXPOに今年もボイジャーが出展します(9日まで)。今年もブース内で連日いろいろなトークイベントが行われ、多彩な方々が登壇します。ブックフェアまでお越しの際は、ボイジャーブースまでぜひ足をお運びください。

ブース内イベント一覧
[ブース No.8-2(株式会社ボイジャー・株式会社セルシス 合同ブース]

7/7(木)12:00〜12:50
電子出版・成功の法則
沢辺均氏 (ポット出版代表取締役)× 鎌田純子(ボイジャー取締役)

7/8(金)12:30〜13:20
iPadがつくる未来
大谷和利氏(テクノロジージャーナリスト/『iPadがつくる未来』著者)

7/8(金)15:00〜15:50
果てなき航路 ー日米デジタル奮戦記
ボブ・スタイン氏(本の未来研究所代表)× 萩野正昭(ボイジャー代表取締役)

7/8(金)16:30〜17:20
売れる電子書籍の条件
宮田和樹氏(実業之日本社)× 高橋薫氏(早川書房)

7/9(土)11:30〜12:20
視覚障がい者とインターネット
松井進氏(BRC [バリアフリー資料リソースセンター] 副理事長)

7/9(土)13:00〜13:50
「マガジン航」対談 ――電子出版実践ウラオモテ
小泉真由子氏(編集者、『クラウドおかあさん』著者)× 古田アダム有氏(印刷会社勤務、「湘南電書鼎談」メンバー)× 仲俣暁生(「マガジン航」編集長)

7/9(土)16:30〜17:20
青空文庫 800人のボランティアと一万冊の電子書籍
富田倫生(青空文庫)

その他のセミナーなど詳細な情報はこちらのプレスリリースをご覧ください。

東京国際ブックフェア/国際電子出版EXPO ボイジャー出展のご案内

今年のパンフレットは「果てなき航路」

東京国際ブックフェア/国際電子出版EXPOにあわせて毎年ボイジャーが作成し、会場で配布している16ページの小冊子、今年のタイトルは「果てなき航路」と決まりました。こちらの内容も少しだけご紹介します。

「果てしなき旅路」 目次:

「ネットワーク時代の出版再発見」
萩野正昭(株式会社ボイジャー 代表取締役)

「EPUB3でなにが変わるのか」
小池利明(株式会社ボイジャー 開発部)

「電子書籍はすべての人に読める本になりうる!!――読書障がい者からの願い」
松井進(BRC [バリアフリー資料リソースセンター] 副理事長)

「青空に積んだ公有ファイル1万」
富田倫生(青空文庫)

「電子書籍の制作方法」
鎌田純子(株式会社ボイジャー 取締役・企画室長)

追記:PDFファイルがこちらからダウンロードできます。

 

この小冊子に収められた文章で、「マガジン航」の発行人でもある萩野正昭は次のように書いています。

どこかで必ずあなたの本を待つ人がいる、そう信じることから電子出版は生まれました。あなたの本は決しておおくの人々には読まれない、そう嘆くことから電子出版はつくられました。紙と印刷という人類の偉大な発明がありながら、冷たい機械をとおして読む辛い方法を選ばねばならなかったのは、売れないとわかっても声を発することを諦めたくなかったからです。人間として私たちが世に送りだすすべてが祝福されるものばかりではない、しかしその中に忘れさることのできないものが消えずに残されています。どんな方法を使ってもこれらを届けることは私達の仕事の一つです。テクノロジーを頼った理由がここにあります。

これはボイジャーが約20年前の創業時、電子出版のためのツールとして発売した「日本語版エキスパンドブック・ツールキット」のパンフレットに書かれた言葉を受け継いだものです。「電子書籍元年」と喧伝された2010年ですが、いま振り返るとその成果は乏しく、まだまだ電子書籍は私たちにとって身近なツールにはなっていません。

萩野はさらに次のように続けます。

自分たちが何を求めてデジタルの世界に入ってきたのか、忘れない自分たちの失望、そして忘れない自分たちの希望、これらを常に思い起こす必要があるとおもいます。想いつづけてきたデジタルという新しい出版――そこにいったい何が生じた「電子書籍元年」だったのでしょうか。多少電子書籍は売れたのかもしれません。しかし読者がそれを買ったというだけのことで、自分たちがそこで何かをしうる余地など拓けたようには見えません。ただ買うことを求められる仕組みが発展しただけです。

一方で買う以前に、会員登録さえままならない仕組みが依然として色濃く残っています。ご大層なシステムはハッキングされたりダウンしてばかりです。著作権保護(DRM=Digital Rights Management)の強化は、相変わらず買っても読めない人の数を膨大なものにしています。強化すればする程、買った本は一定の書店の仕組みに強く規定されていきます。自分の買った本なのに常に鎖や綱が付いているのと同じです。違うのはその鎖や綱が私たちの目に見えないだけです。

電子書籍や電子出版は、「ただ買うことを求められる仕組み」以上のものでありうるはずです。ボイジャーの電子書籍に対する今後のアプローチをさらにくわしく知りたい方は、ブックフェアでこのパンフレットを入手してお読みください。

最後に、萩野の著書『電子書籍奮戦記』の電子書籍版が7月12日まで特別価格で販売されています。この機会にこちらもお読みいただければ幸いです。

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