「マガジン航」が再起動します

2015年4月1日
posted by 仲俣暁生

マガジン航のお引越し
2015年4月1日より「マガジン航」のアドレスが、上記のとおり変更になります。これを機に仲俣が編集人と発行人を兼任するかたちであらたなスタートを切り、あわせてアカデミック・リソース・ガイド株式会社からも支援をいただくことになりました(今後の編集発行体制についてはこちらをご覧ください)。

「知識と創造の回路」をつなぐメディアへ

2009年10月に第一期の「マガジン航」を創刊した頃は、まさに電子書籍をめぐる議論が沸騰する前夜でした。グーグルの「ブック検索」をめぐる集団訴訟の余波がさめやらぬなか、アマゾンのKindle(第二世代)の国際版も発売され、翌2010年にはアップルがiPadを発表して電子書籍をめぐる期待はさらに高まりました。

それから5年たち、電子書籍とよばれる本をめぐる新しいサービスは、生活の中に定着しつつあります。しかし同時に、私たちが第一期の創刊時に掲げた「本と出版の未来」というテーマをより深く見据えていくためには、もはや電子書籍や出版の世界だけを見ていたのでは、不十分だということもわかってきました。

ウェブやモバイル、電子書籍等の普及を背景にメディア環境が激変するなか、本と人と社会の関係をめぐる良質な議論の場となるよう、第二期を迎えた「マガジン航」は今後、以下の三つの領域に焦点をあててまいります。

①電子ネットワーク時代にふさわしいメディアの新しい作りかた
②図書館やアーカイブなど知識の公共インフラのありかた
③学術研究者や作家による知と創造の新しい生産・流通のありかた

なお、この機会に寄稿者ごとに記事を閲覧できるなど、ささやかな新機能の追加を行いました。また、これまでの記事は新アドレスにおいても引き続き閲覧可能です。

これからも「マガジン航」へのご支援をよろしくお願いいたします。

マガジン航
編集発行人 仲俣暁生

執筆者紹介

仲俣暁生
フリー編集者、文筆家。「シティロード」「ワイアード日本版(1994年創刊の第一期)」「季刊・本とコンピュータ」などの編集部を経て、2009年にボイジャーと「本と出版の未来」を取材し報告するウェブ雑誌「マガジン航」を創刊。2015年より編集発行人となる。著書『再起動せよと雑誌はいう』(京阪神エルマガジン社)、共編著『ブックビジネス2.0』(実業之日本社)、『編集進化論』(フィルムアート社)ほか。