翻訳家が電子出版について語るイベント

2011年7月18日
posted by 島本範之

この度、電子出版に関するトークイベントを開催することになりました。この場を借りて紹介させてください。

今回のイベントは、もともと自分で電子出版を始めるにあたり、詳しい人に話を聞きたいと思い、翻訳家の小川隆さんにアメリカの電子出版事情をレクチャーしていただいたことがきっかけになっています。小川さんは、ブルース・スターリングなどの翻訳で知られる方ですが、外国の作家や編集者とも交流があり、また キンドルの熱心なユーザーでもあります。

小川さんの話は、電子出版の利点だけでなく、好ましくない部分も鋭く捉えたもので、じつに刺激的でした。そこから自分だけでなく、いろんな人にも聞いてもらって、その成果を共有したいと思うようになり、トークイベントを開催することを決めました。

さらに当日は、同じく翻訳家の大森望さんと日暮雅通さんにもご出演をお願いしました。小川さんと同様、お二人とも翻訳のほかにも書評や紹介の分野でも活躍されており、また内外の出版事情にも通じておられる方々です。

イベントでは、SFやミステリなどのいわゆるジャンル小説を中心に、電子出版について皆さんに語っていただく予定です。とはいえ、最新の海外エンタテインメント小説を知っていなければ分からない、というものではありません。あくまでも主な話題は電子出版をめぐる状況にあります。ではなぜジャンル小説なのかというと、アメリカではその分野にこそ熱心な電子書籍のユーザーが集まっており、活発な論議が交わされているため、というのがその理由です。

アメリカではいよいよ一般的になりつつある電子出版ですが、日本ではさまざまな思惑が飛び交う一方、普及にはほど遠い状態でしかありません。そうした状況のズレなどを探る機会にできればと思っています。

■参加申し込みは下記サイトにて。
《ベテラン翻訳家が語る「電子出版への道はどちらか?」シンポジウム》
7月30日(土) 13:00~16:00 (途中休憩あり、開場 12:30)
出演:小川隆、大森望、日暮雅通+電子出版関係者
会場:新宿 道楽亭 Ryu’s Bar(東京都新宿区新宿2丁目14-5 坂上ビル1F)
会場の地図はこちら

料金:1,500円+500円(1ドリンク)※40名限定

■関連サイト
小川隆インタビュー(出版翻訳データベース)
電子書籍が描く未来の読書像 書評家 翻訳家 大森望さん(WEB本の雑誌)
日暮雅通インタビュー(出版翻訳データベース)