カテゴリー「書評」の記事一覧

帯に短し襷に長し?――尾形大『「文壇」は作られた』書評

2022年6月1日
posted by 荒木優太

※このエントリは、某媒体に依頼された尾形大『「文壇」は作られた――川端康成と伊藤整からたどる日本近代文学史』(文学通信)の書評だが、内容が否定的なので没になってしまった。編集方針は自由なので依頼主に恨みがましい気持ちはな… 続きを読む

『EPUB戦記』が伝える書物電子化への苦闘

2016年9月28日
posted by 小林徳滋

小林龍生さんの『EPUB戦記――電子書籍の国際標準化バトル』(慶應義塾大学出版会)はデジタルによる出版の黎明期を豊富なエピソードとともに伝えるものであり、また新しい本の姿を探求してきた記録と、いまなお残る課題を示している… 続きを読む

テクノロジーの中年

2016年9月5日
posted by 荒木優太

ケヴィン・ケリーの新刊『〈インターネット〉の次に来るもの――未来を決める12の法則』(NHK出版、2016)の原題はThe Inevitable、即ち『不可避なもの』である。なにが不可避なのか? テクノロジーの進歩に伴っ… 続きを読む

出版営業が『まっ直ぐに本を売る』を読む

2016年6月13日
posted by 湯浅 創

4年前の秋の夕暮れ。1時間に1本のローカル線の駅から歩いて20分。バスも廃線となった北関東の幹線道路脇を私はテクテクと歩いていた。世間では涼しくなってきたとほざいているが、注文書を入れた重いかばんとともにいるので、汗だく… 続きを読む

メディアは(常に)スパムか?

2016年1月25日
posted by 工藤郁子

新しいメディアが登場すると、理想を仮託しがちだ。とくにインターネットは、公共性を支えるプラットフォームとして期待される傾向があったというのは、社会学者の佐藤俊樹氏が指摘するとおりである(『社会は情報化の夢を見る』)。しか… 続きを読む