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Editor’s Note

去る3月9日、東京・下北沢の書店「B&B」で行われた、作家の池澤夏樹さんと映画監督の森元修一さんによるトークイベントの模様をまとめた記事、「震災復興を問いかける文字の力、映像の力」を公開しました(当日の様子は映像でも一部ご覧いただけます)。

池澤夏樹さんには、東日本大震災から一年目の春となった昨年に公開したインタビュー記事(「池澤夏樹さんに聞く、本と出版のこれから」)で、「マガジン航」にご登場いただいたことがあります。震災後に池澤さんがお書きになったた『春を恨んだりはしない〜震災をめぐって考えたこと』という本は、このときのインタビューで主に話題となった電子書籍版『楽しい終末』とも「底のほうでつながって」おり、二つは「総論と各論のような関係にある」とのこと。このインタビュー記事もぜひ、あわせてお読みください。

また森元修一さんのほうも、じつは「マガジン航」とちょっとした御縁があります。彼が池澤さんとの対談のなかで語っている、「当時ルームシェアで借りていた一軒家」とは、西牟田靖さんによる人気連載「床抜け」シリーズの第一回、「本で床は抜けるのか」に登場する彼の仕事場だったシェアハウスのことで、森元さんご自身もシリーズのなかで、こっそり仮名で登場しているのでした。

さて、当日のイベントはまず森元さんの『大津波のあとに』のダイジェスト版を会場で上映し、そのあとでお二人による対談が行われました。記事ではその内容すべてと、参加者との質疑応答までを収録しています。ちなみに『大津波の後に』の予告編がネット上で公開されているので、できましたらこちらもご覧になったうえで記事をお読みください。

執筆者紹介

仲俣暁生
フリー編集者、文筆家。「シティロード」「ワイアード日本版(1994年創刊の第一期)」「季刊・本とコンピュータ」などの編集部を経て、2009年にボイジャーと「本と出版の未来」を取材し報告するウェブ雑誌「マガジン航」を創刊。2015年より編集発行人となる。著書『再起動せよと雑誌はいう』(京阪神エルマガジン社)、共編著『ブックビジネス2.0』(実業之日本社)、『編集進化論』(フィルムアート社)ほか。
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