デビュー前の僕は、前衛だった。マルセル・デュシャンとジョン・ケージが守護神で、文学のアイドルは、ヌーボーロマンの作家たちだった。自分で撮影した写真にキャプションをつけて小説と称していた。 しかし地方の若者には、孤独な作業… 続きを読む
カテゴリー「コラム」の記事一覧
続・人文書の灯を絶やさないために
2020年3月11日posted by 西川秀和
「人文書の灯を絶やさないために」という記事で私は人文書の刊行が存続できなくなるのではないかという危機感を述べた。そうした状況の中で少しでも人文書の刊行を存続できるように、前回の記事ではPOD出版、すなわちプリント・オン・… 続きを読む
デモのなかで生まれる香港のポリティカル・ジン
2019年10月23日posted by 中山亜弓
香港で逃亡犯条例に反対する百万人デモが行われた6月9日、私は小出版物のイベントnot big issueに参加するため台北にいた。 さっそく「香港がたいへんなことになっているね」と、何人かの現地の知人に言うと、言葉少なに… 続きを読む
雑誌売上の減少問題を製品マーケティングの観点から考える
2019年8月19日posted by 小林徳滋
『出版月報』2019年1月号によると、冊子形式の雑誌の売上は21年連続で縮小しており、休刊点数が創刊点数を上回る状況が10年以上続いている。もはや、分野によっては雑誌媒体が消滅する可能性も考慮せざるを得ない事態である。こ… 続きを読む
インディペンデントな文芸同人誌を作ってSNSで売るということ――『かわいいウルフ』製作日誌
2019年7月26日posted by 小澤みゆき
はじめに 今年5月、私は『かわいいウルフ』という同人誌を発売した。20世紀の作家ヴァージニア・ウルフのファンブックだ。彼女の作品の紹介や、翻訳、ウルフの文章を実際に訳した方のインタビューやエッセイを掲載した。それだけでな… 続きを読む